人はどこから来て、どこへ行くのか。
何のために生まれてくるのか。
私とは何なのか。
体験する出来事、出会う人々にどんな意味があるのか。
Who am I
このような言葉を使って問わないまでも、陰に陽に人はこうした命題を抱えているのではないか。
「私」の本質、生きることの理を知り、それが腑に落ちた状態で生き切りたい。
そのような思いが発端となり、ザ・ユニバースが誕生しました。
それは、森羅万象を現しめてある大宇宙への敬意であり、同時に宇宙との調和を目指す在り方の探究でした。
ザ・ユニバースもこれを基盤とした展開になるはずであり、
その意味では一般に言う芸能プロダクションやナレーター・声優プロダクションとは違った事務所なのだと思います。
言うなれば「サットサン(真実を探究する仲間)」のようなものです。
2008年の設立から12年が過ぎ、小さいながらも社員やメンバーが増え、
いわゆるプロダクションとしての機能である、仕事を受注してメンバーに仕事をお願いし、スケジュールリングその他の段取りをつけ、出演料のお支払いに至るという、
一般的なルーティンの中でいつのまにか、私自身、冒頭の命題から離れていき、
奥底では気づいていたそのことへの違和感に、気づかぬふりをして過ごしてきました。
2019年の秋、私は今まで体験したことのない恐怖と不安に襲われ、暗闇の中に引き摺り込まれて、地獄の苦しみにもがき続けなければならないような感覚が起き、何も手がつかなくなり、自分ではどうしようもなくなりました。
心療内科では「パニック障害」だと告げられ、そこから半年ほどは通院と、自らを振り返ることを繰り返しておりました。
毎日毎日またやってくるかもしれない底知れぬ恐怖に怯えつつ、幾つかのワークを行いながら症状の現れを回避できるよう努めておりました。
そんなある時「自分を誤魔化してる?」という自覚が起こり、
するとこれまでの出来事と、その時の自分の在り様が走馬灯のように浮かんできて、「あの時も」そして「この時も」誤魔化してる、とわかっていきました。
そう、当初より抱いていた「私の本質から生きる」ということから離れて在ったことに気づきました。
何か、詰まりが解けていくような、もやもやが晴れていくような感覚。
現実とは目覚めるために自らが映写機となって映し出している映像のようなもの、とは、かねてより耳にしていましたが、そのことを体験させていただいたような感覚でした。
そこで私はある決断をいたしました。
これは誠に自分勝手に映ることだと思います。
ですが、ザ・ユニバースはこれまでの形を7月31日をもって解消することにいたしました。
会社としての形は残り、私1人から、あるいは少数で始めるサットサン的な色彩の事務所となるでしょう。
そして、現在のザ・ユニバースのメンバーはここを離れそれぞれの道を歩み始めることになります。
これまで、ザ・ユニバースメンバーとして多くの皆様にお世話になってまいりました。
誠にありがとうございました。
メンバー達はナレーターとして、大好きなナレーションに対する気持ちは変わらず、皆さんに喜んでいただけるパフォーマンスをし続けるはずですし、私もまたそのように思っています。
様々に羽ばたき続けるメンバー達を、どうか、今後ともよろしくお願い申し上げます。
垂木 勉
※メンバーの動向が決まりましたら、順次当ホームページ上でお知らせしてまいります。